2021/10/21 14:37
正式名称を cannelé de bordeaux カヌレ・ド・ボルドーと言うカヌレは、カヌレ型と言う溝の付いた型で作ったお菓子の事をそのままカヌレと言う様になったと言う説があります。
どうしてde bordeaux ボルドーの、になっているかと言うと、フランスのボルドー女子修道院で作られていたからだとか。
だいたい修道院という所は、礼拝等で使用する「キリストの血」であるワインを神聖なものとして自分達でぶどうを育てワインを作っていました。
血、と言うくらいだから、このワインは赤ワインの事を指しますが、この赤ワインを澄んだものにするために、赤ワインの中にある渋みの元、タンニン、を吸着させるため、タンニンを吸着するアルブミンをたくさん含む卵白をたくさん使ったのですね。
そしてタンニンを吸着したアルブミンがワインが樽の中で熟成してる間に沈んだものが澱(おり)と言う事です。
となると、卵は、卵白と卵黄から出来てますから、卵黄だけがやたら余ることになります。
と言う訳で、カヌレが登場するわけです。
まぁ、カヌレ型で焼かれたかどうかはわかりませんが、何事も無駄にしない修道院で生まれたお菓子、と言うのはあながちおかしくはないかと思います。
と言うのも、基本のカヌレはたくさん卵黄を使用しますので、ワイン造りで余った卵黄を使った、と言うのはそれらしく聞こえます。
型に蜜蝋を塗る、と言うのも、修道院では蜂蜜を採っている事もあるので、なるほど・・と思ってしまいます。
結構水分を入れるので、表面はカリッと焼き上がりますが、内側はしっとりというかもったりとしています。
この神戸カヌレは、結構大ぶりで、販売されていた方(きっとフランスの方)が、トースターで温めてから食べて下さいね、と仰っていました。中身が温かくなるまで温めるのがミソとか。
出来たての味わいを感じられるのかと思います。
パッケージにちゃんと味が書いてあるのが親切です!〜
同じくフランスのシトー会の修道院では発酵バターを作ってました。
日本でも、シトー会系のトラピスト修道院(北海道)ではその発酵バター(トラピストバター)を使ったトラピストクッキーを作ってますね?
愛知県の多治見の修道院では、ワインを作ってました。
あちこちの修道院で、お土産物としてスウィーツを販売していることがあるようです。
本当に・・・修道院と言う所は、意外と美味しいものをたくさん作っているところ、と言うイメージがあります。
神様もきっと美味しいものが人々を幸せな気持ちにしてくれる、と言う事をよくご存知だったのだと勝手に思っています。
今日も楽しいティータイムをどうぞ・・・