2021/04/22 18:51
今日はピスタチオ・ペーストでちょっとご説明しましょう。
また原材料名のところを見ていただけますでしょうか?

ここに書かれていますように、
ピスタチオ(70%)、食用オリーブ油、塩、黒こしょう
この4つの原材料で出来ています。
実は、この商品、<エクストラバージンオリーブオイル>で作られているのですが、たとえ<エクストラバージンオリーブオイル>でも原材料の表記としては、<食用オリーブ油>になってしまいます。
とほほ・・・
スペースがあれば、ちゃんとこれってエクストラバージンオリーブオイルから出来てるんですよ!と言いたいのですが、いかんせん、ラベルのスペースが小さくそこまで書き切れませんでした。
次に、ピスタチオ・クリームの原材料名をupさせていただきます。

ピスタチオ(70%)とピスタチオペースト(40%)のところにブルーの線を引かせていただきました。
あれ?と思われた方もおられたかもしれません。
実は、ピスタチオ・ペーストの方は、ピスタチオだけ書かれているのに、どうしてピスタチオクリームには、ピスタチオペーストが書かれているの?と。
これは原材料名の書き方にもよるのですが、リリコンバージュでは、入っている原材料がどういう状態のものを使っているかがわかりやすいようにこう言う書き方をしています。
つまり、
*ピスタチオ・ペーストの方は、ピスタチオの豆そのものを仕入れて、メーカーさん自身がローストしてすりつぶしてペーストにしているから、原材料名はピスタチオ
*ピスタチオ・クリームの方は、ピスタチオペースト(ピスタチオだけでペーストを作っているからピスタチオペーストの原料としては100%ピスタチオ)をピスタチオ原料メーカーさんから仕入れて、仕入れたペーストを使っているから、原材料名がピスタチオペースト
と言う違いがあるのです。
本当はピスタチオ・クリームについても、ピスタチオ(40%)でも決して間違いではありません。
今の日本の法律では、こうやって原材料のまとまりごとに書いても問題はありません。
但し、添加物だけは別途記載することになっているので、どの原材料に添加物が入っているのか、それともメーカーさんで最終製品を作るときに添加物を追加して入れているのかはわかりません。
本当は、原材料ごとに使用されいてる原材料と添加物を書いてくれるのが一番良いのですが。
要するに機械が色んな部品を組み立てて製品を作るように、食品もいろんな原料を組み合わせて製品を作ります。
加工原料を組み合わせてることもあります。
従来、ちゃんと加工原料がどのように組み合わさってこの商品になっていますよ、とわかりやすかったのが、今は加工原料を構成している原材料を1つ1つに分解して重量順に並べてもO.K.と言うことになってしまっているので、どんな加工原料から作った商品か分からなくなっています。
ある意味、どんな加工原料から作ったかわからないようにしてコピー商品が簡単に作ることができないようにしているのかもしれませんが。
日本は、国民の健康を守る為に食品の法律が厳しくて細かい所まで規制がある国ですから、その法律に違反しないため細かい所までチェックせねばなりません。
完成品だけが基準値内に収まっていたら良い、と言うようなアバウトな国ではなく、個々の原材料がまず日本の法律に違反していないことが前提条件となっています。
でも、海外も最近、どんな加工原料から作った商品か分からなくなるような表示をし始めたので、輸入商社さんは大変だと思います。
この加工品だったら、こう言う所を気を付けないと・・・と今までぱっと見て分かった事が、調べて見ないと分からない、事になってしまっているからです。
メーカーさんにはレシピがすぐばれなくて良いかもしれませんが、原材料をチェックする人の苦労は並大抵ではありません。
ラベル一つとっても、そんな苦労の結晶です。
商品ラベル、是非ごらんください。